前略 悩める薬局長さま

日々ご奮闘中のことと思います。

いつも本ブログをご愛読いただき、ありがとうございます。


これは私が薬剤師になったばかりの頃の話です。

「鮮度」の高い添付文書情報を得るためにはそれ相応の手間がかかっていました。

薬局の本棚にはアイウエオ順に添付文書が保管されたクリアファイルが並んでいました。

そして「最新版」を入手したら、クリアファイルの中身を手作業で差し替えていました。

そういった地道な作業があって初めて情報の「鮮度」が保たれていたのです。

ただ、現在もこのような方法を採っている施設はごく少数だと思います。

近年、電子カルテや服薬指導支援システム、そしてインターネットの普及により、最新の添付文書情報を入手することは格段に容易になったからです。

しかし、それで薬剤師業務は本当に円滑になったと言えるのでしょうか?


添付文書が重要な情報源であることを否定される先生はまずいないと思います。

けれど、添付文書がもはや万能な情報源でないこともまたご承知の筈です。

医療ニーズは年々多様化・細分化する一方であり、添付文書以外にも情報源を求めなければ薬剤師業務を全うできない、そんな時代が既に訪れているからです。


時代が変わった以上、添付文書に替わる「万能な情報源」の登場が待ち望まれます。

ただ、我々が必要とする情報は、まるでドラゴンボールのように、まるで四魂のかけらのように(笑)、世の中に散らばって存在しています。

ただひたすら待っていれば、代わりに誰かが集めてくれるものでしょうか?

いえ、それは叶わぬ願いです(少なくとも現状では)。

※理由については【私が「クラウド型」を推す理由】 ⑤「唯一無二」だからをご覧ください。

   願いを叶えたいのなら、自ら集めに行くしかありません。

   そのためにクラウド型院内医薬品集を作りましょう。


私はこのブログでそう主張しているのです。


薬剤師がもたもたしているうちに、時代は更に次のステップへと進もうとしています。

   ITの時代からAIの時代へ

AI(人工知能)が進歩すれば、ディープラーニングによりネット上から必要な情報を自動的に収集してくれるようなことも可能になるやもしれません。

そうなれば、薬剤師は医薬品情報の「収集」業務から解放されます。

そうして浮いた時間で「評価」「加工」「提供」業務に注力できるようにもなる訳です。

   でも、もしかして皆さんはそれまで待つつもりですか?


私はそこまでは待てない(薬剤師人生が終わってしまう)ので「クラウド型」を作りました。

実務に関する情報を「収集」するスキルをいくら磨いても、早晩AIに取って替わられる運命。

ならば、「クラウド型」を導入することで効率化を図りつつ、代替の利かないスキルを伸ばす。

そのような考え方もあるのではないでしょうか?


では今回はこの辺で失礼します。

早々


※次回より「第1章 プラットフォーム編」が始まります。