実際にkintoneを導入されてみて、どのような点が良かったのかお聞かせいただけますか?

ポータル画面

はい、Hospital Formularyを本格稼働させたのは昨年2月からです。準備期間はわずか1ヶ月程度で済みました。「導入するからには失敗は許されない」、そんな思いや執念があったことは事実です。「見事だな!しかし自分の実力でやれたのではないぞ。kintoneの性能のおかげだという事を忘れるな!」と戒められそうですが(※意味不明の方はこちら)。

…オッホン!次、行きま~す。これが第18回日本医薬品情報学会総会・学術大会(於岡山)で発表されたポスターの一部ですね?

アウトカム

ご覧の通り、これまで懸案だった「三つの壁」がkintone導入により一気に解消されています。

「想定外」のメリットもあったとうかがいましたが?

はい、それは「コメント欄」のことです。




一種の掲示板機能なのですが、薬品毎に設けられているこのコメント欄に、自らが入手した「再現性」のあるDI実例を書き込んでもらうルールとしたのです。各人がこのコメント欄を積極的に利用すれば、これまでDI室が知り得なかった現場の情報が蓄積され、将来的にHospital Formularyが薬剤師業務のどのようなシーンにおいてもサポート可能な情報源へと成長していくこととなります。正直、ここまでの展開ができるとは、導入前には予想していませんでした。

ただ、コメント欄はDI担当ではないスタッフも書き込む訳ですよね?情報の信頼性の担保はどうお考えですか?

コメント欄に書き込む際には必ず「出典」「記入者名」を明記するよう義務付けています。新着コメントはポータル画面に時系列で表示されますので、誰が書き込んでもスタッフ全員の目に触れる仕組みとなっています。

DI担当者にとってのメリットも大きかったのですよね?

もちろんです。Hospital Formularyという医薬品情報の「最終」保管場所ができたおかげで、これまで頻発していた情報の散逸が減りました。情報の抽出・二次利用も容易になりました。そして、「DI担当者はHospital Formularyのメンテナンスに専念すればよい」、これが何よりも大きかったですね。管理者の視点でHospital Formularyを俯瞰すれば、「空欄を埋めなくちゃ」とか、「情報を更新しなくちゃ」とか、「カテゴリを追加しなくちゃ」とか、次にやるべき仕事が自然に浮かんで来ます。いずれDI担当者も代替わりします。次世代になっても、「羅針盤」的な役割をkintoneには期待しているところです。