悩める薬局長のための薬剤師不足でも業務改善できる クラウド型院内医薬品集を制作するためのブログ

業務改善のカギはDI業務だった!院内医薬品集のクラウド化だった!

【第2章】コンテンツ編

ここまでのおさらい

さて、いよいよ佳境、コンテンツ編に突入します。

だいぶ横道にそれてしまったので、ここまでの流れを一度おさらいしておきましょう。


手順1:kintoneを契約する

まずプラットフォームであるkintoneを使えるようにします。

ただし、最初から本契約するのはお勧めしません。

契約すると毎月最低でも4,212円が必要になります。

「クラウド型」が使い物にならないうちにそれではツラいですよね?

よって最初のうちは30日間無料お試しでいきましょう(詳しくはこちら)。


手順2:骨組み(フォーム)を設計する。

これに関しては、「クラウド型」の骨組みを作る(前編後編)で解説しています。

  「Excelファイルを読み込んで作る方法」がおすすめ。

  盛り込みたいデータを可能な限りExcel(またはCSV)ファイルにまとめる。


・・・といったことをお伝えしたのですが、ここまではよろしいでしょうか?


不安のある方のために、手順2を一緒に振り返ってみましょう。

①「YJコード」「商品名」「一般名称」をまとめたCSVファイルを用意します。

YJコード商品名一般名称
1124001F2029ユーロジン2mg錠エスタゾラム錠
1124003C1092ベンザリン細粒1%ニトラゼパム細粒
1124003F2222ベンザリン錠5ニトラゼパム錠
1124008F1032ロヒプノール錠1フルニトラゼパム錠
1124009F2076ブロチゾラムOD錠0.25mg「サワイ」ブロチゾラム錠(2)


②下の図で「+」の部分をクリックすると、kintoneアプリストアに移動します。

アプリ


③あたらしくアプリをつくるで「CSVを読み込んで作成」をクリックします。

あたらしくアプリをつくる


④CSVファイルからkintoneアプリを作成する(1/3)で「作成を開始する」をクリックします。

CSVファイルからkintoneアプリを作成する①


⑤CSVファイルの準備(2/3)でチェックを全て入れ、「アップロードへ進む」をクリックします。

CSVファイルの準備

⑥CSVファイルを読み込んでkintoneアプリを作成する(3/3)で「参照」をクリックし、①のCSVファイルを選択します。

CSVファイルを読み込んでkintoneアプリを作成する

⑦❷プレビューを確認するで表示が問題ないかを確認します。

⑧❸アプリの作成を開始するでフィールドタイプ(ここでは「文字列(1行)」)を選択したら、「作成」をクリックします。

アプリの作成を開始する


⑨アプリが完成しました。あとはアプリ名を付け、レコードの配置も整えましょう。

完成したアプリ

第2章 コンテンツ編

骨組みができたら、次はコンテンツを作成していきます。

コンテンツを分類する

まずはコンテンツをテーマ別に分類します。

特に決まりがある訳でありませんし、個々のニーズに沿ったものを作ればよいと思います。

当院の場合、「属性情報」「基本情報」「製剤情報」「用量情報」「薬効(代替薬)情報」「その他(ノンジャンル情報)」「付録アプリ」の7つに分類してコンテンツを作成しています。

1.【属性情報】
・投与区分(内・外・注・歯)
・規制区分(麻・向・毒・劇・処)
・先発・後発区分
・ハイリスク薬区分
・RMP提出品目
・特に注意が必要な品目(腎機能・高齢者・妊婦)
・流通管理薬
・TDM対象薬
・投与日数制限薬
・希少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)

2.【基本情報】
・添付文書
・インタビューフォーム
・審査報告書
・患者向医薬品ガイド
・くすりのしおり
・医薬品リスク管理計画書(RMP)
・重篤副作用疾患別対応マニュアル
・緊急安全性情報(イエローレター)
・安全性速報(ブルーレター)
・医薬品医療機器等安全性情報
・医薬品安全対策情報(DSU)
・適正使用情報
・患者指導用資材
・FAQ(よくある質問)
・製剤写真(識別コード)
・各種お知らせ文書
・各種コード一覧
・薬価

3.【製剤情報】
・配合変化情報(注射薬のみ)
・粉砕・脱カプセルの可否(内服薬のみ)
・簡易懸濁法の可否(内服薬のみ)

4.【用量情報】
・透析患者(HD・PD・CRRT)への投与量
・保存期CKD患者への投与量
・肝機能低下患者への投与量
・小児への投与量

5.【薬効情報】
・比較一覧表
・等価換算表
・新製品情報

6.【その他】
・薬剤師ノート

7.【付録】
・ガイドラインの地図帳
・副作用の地図帳
・病原体の地図帳
・日病薬e-ラーニング確認問題集


ラベルとグループで小見出しを付ける

各コンテンツの冒頭には「小見出し」(例.【基本情報】)があると便利です。

「小見出し」を付けるためのフォームパーツは、「ラベル」と「グループ」の二つがあります。

ラベル

「ラベル」はフォームにテキストを追加するパーツです。

フォームにタイトルを付けたり、入力項目に説明を付けたりできます。

ラベルに色をつけたり、文字のサイズを変更することも可能です。

※詳しくはこちらの動画もご覧ください。

グループ

「グループ」はフィールドをグループ化して、グループ内のフィールドの表示/非表示を切り替えられるようにするパーツです。

コンテンツが増えるにつれ、「クラウド型」はまるで「巻物」のように縦長のページとなってしまうため、目的とする情報が見つけづらくなってしまいます。

ところが「グループ」を用いてコンテンツをグループ化すれば、目的外の情報をクリック一つで非表示に切り替えることができるようになります。

※プラグインによってはグループ内のレコードに適用すると無効化することがあるようです。その場合はラベルを使用しましょう。

1.属性情報(フォーム設計) ~医薬品集をデータベースとして最大限に活用するための「ひと手間」~

属性情報を登録しておくと下記のようなニーズに迅速に対応できるようになります。

・当院採用の注射薬は何品目?そのうち後発品は何品目?

・ハイリスク薬のリストが欲しい。そのうち腎機能の確認が必須なのは?

これこそデータベースの醍醐味ですよね。


全部「文字列(1行)」でOK?

文字列(1行)

属性情報のフォームパーツは、全てこの「文字列(1行)」でも特段困りはしません。

でも、ここからはもう少し工夫したフォーム設計をご提案しようと思います。


一つしか選択肢のない属性

例えば下記のような場合です。

・投与区分(内・外・注・歯)

このような場合は「ラジオボタン」か「ドロップダウン」をパーツに選択するといいでしょう。

ラジオボタン or ドロップダウン

「ドロップダウン」は「ラジオボタン」よりも選択肢が多い場合に使うと便利です。


選択肢が複数ある属性

例えば下記のような場合です。

・規制区分(麻・向・毒・劇・処)

このような場合は「チェックボックス」か「複数選択」を使用します。

チェックボックス or 複数選択


all or nothing の属性

このような場合は「チェックボックス」を縦並びに配置し、その右に「リンク」を配置します。

チェックボックス & リンク

「チェックボックス」には属性を、「リンク」にはそれを裏付ける情報を貼り付ける訳です。

具体的には下記のような感じになります。

☑ RMP提出品目 http://www.pmda.go.jp/safety/info-services/drugs/items-information/rmp/0001.html#select2 (PMDA)

え?URLが見苦しい・・・ですか?

ならばこんな方法はどうでしょう?

チェックボックス & リッチエディター

「リッチエディター」はハイパーリンクが貼れるので、こんな仕上がりとなります。

☑ RMP提出品目 ※RMP提出品目一覧(PMDA)

すっきりした見映えになりますよね。

1.属性情報(情報ソース)

当院で使用している属性情報のソースも紹介しておきましょう。

・投与区分(内・外・注・歯)
・規制区分(麻・向・毒・劇・処)
・先発・後発区分

これらの情報を入手するには、医薬品情報サイト「SAFE-DI」の提供する「SAFE-DIクリッピング」が便利です。

※SAFE-DIを利用するには利用登録が必要です。医療機関および薬局等の法人登録の場合は無料ですが、個人登録だと30,000円/1ユーザーIDが必要となります。

上記以外にも各種コード(JANコード・厚労省コード・YJコード・レセプト電算処理コードなど)や規格単位・薬価・メーカーなど、幅広く入手できる「優れモノ」のサービスです。


・ハイリスク薬区分

薬剤管理指導料「1」の算定対象となる薬剤、いわゆるハイリスク薬の最新リストは「診療報酬情報提供サービス」より入手できます。

なお、計12種類ある薬効群別薬品リストや資料は、こちら(愛知県薬剤師会)やこちら(広島県薬剤師会)が充実しています。


・RMP提出品目

RMP(医薬品リスク管理計画)提出品目一覧はPMDAのホームページより入手できます。


・腎機能低下時に最も注意が必要な薬剤

日本腎臓病薬物療法学会のホームページより最新版が入手できます。

このリストのみで100%網羅できる訳ではありませんが、「最低限これだけは」という意味合いでフラグを立てておくと、メリハリのあるチェックが可能となり重宝します。

同様に「(高齢者に対して)特に慎重な投与を要する薬物のリスト」(高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015)や「(妊婦に対して)危険度の高い薬剤・特に注意すべき薬剤」(おくすり110番)も有用です。


・流通管理品目

近年、卸に発注しても処方医師名を尋ねられたり、調剤薬局からe-ラーニング受講の有無を確認されたり、メーカーより全例調査の契約を求められたりと、使用開始までの手続きが複雑な薬品が増えてきました。

まだ定着した呼称がある訳ではないようですが、愛媛大学医学部附属病院薬剤部のホームページではこれらを「流通管理品目」としてリストを公開しています。


上記以外にも、「TDM対象薬」(熊本大学薬学部附属育薬フロンティアセンター)・「投与日数制限医薬品」(SAFE-DI・データライブラリ)・「主な希少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)一覧」(SAFE-DI・Q&A)などもあると便利です。

これ以外にも有用な情報ソースがないかと探索するのも楽しいものですよ🎵


あ、そうそう。

とりわけ重宝する属性情報を忘れるところでした。

それは「採用区分」と「卸情報」です。

※こればかりは自力でリストアップするしかありませんね。

「クラウド型」に薬事委員会ペースの「採用区分」を登録しておくのです。

そうすれば、夜勤中や調剤科長が不在中に薬の在庫が不足し、発注すべきかどうかを悩んだ時、判断材料となるのです。

採用品 ⇒ 購入が必要 ※緊急性による

削除品(在庫消尽中) ⇒ 購入は不要

※これに加え、当院では「採用・削除に関する経緯」(例.開院時:採用、第●回:採用⇒院外)も付記しています。


【付記】

・・・とまあ、文章ではさらっと書いていますが、フラグを立てたりリンクを貼ったりする作業は実際にやってみると、この上なく辛気臭くて地道な作業だということがわかります。

   「こんな単純作業、薬剤師がやってられるか!」

   「こんな情報、本当にニーズがあるのか?」


こんなセルフトークが頭の中を駆け巡ります。

私は以前、「舞台裏」という記事を書きました。

そういう意味では、「クラウド型」の制作はRPGゲームの制作に相通じるものがあります。

2.基本情報

「月イチ更新」に甘んじるな

基本情報と言えば添付文書です。

近年では電子カルテの普及に伴い、PC上で手軽に参照できるようになりました。

ただし、その内容は「月イチ更新」、2ヶ月も前の情報を見せられているのです。

   ネット上では常に最新の情報が公開されているというのに!

これが医師や看護師ならば、無理もないことかもしれません。

大昔の「日本医薬品集」や「今日の治療薬」を参照している位ですしね。

   薬剤師が「月イチ更新」の添付文書情報に甘んじていたらダメです。

   タイムラグを埋められるのは薬剤師しかいないのですから。

「クラウド型」があれば、いとも簡単にその役割を果たすことができます。


PMDAリンク

これは正式な呼び方がわからないため、私が勝手に付けた名前です(笑)。

YJコード(または厚労省コード)を元に下記のようなリンクを生成するだけです。

http://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/GeneralList/(YJコードの上9桁)

例.オプジーボ点滴静注100mg

http://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/GeneralList/4291427A2


    ↑ どうですか?クリックしていただましたか?極めて有用ですよね? ↑

PMDAリンクを「クラウド型」の各頁に貼り付けておく。

たったそれそれだけで、添付文書・インタビューフォーム・患者向け医薬品ガイド・くすりのしおり・RMP・重篤副作用疾患別対応マニュアル・安全性情報・承認情報他を参照できます。

しかもPMDAが自動更新してくれますのでメンテは不要、常に「最新」の状態です。

これ位のことは、高価な医薬品情報システムを導入せずとも実現可能なのです。


製品サイト

・適正使用情報 ・患者指導用資材 ・配合変化表 ・FAQ(よくある質問) ・製剤写真(識別コード) ・各種お知らせ文書 ・各種コード一覧

PMDAリンクでカバーできない上記のような情報を補完するため、メーカーの製品サイトのリンクを貼付しておくと何かと便利です。

実際には「配合変化表」や「FAQ(よくある質問)」のような利用頻度の高いコンテンツは、別途独立したリンクを貼っているのですが時折リンク切れになっていることもあって・・・(涙)。

そんな時、製品サイトを貼っておけば、「あれ?この品目、どこのメーカーの製品だっけ?」と悩まずに済みます。

あと、後発品のサイトは情報量に難がありますので、先発品の製品サイトも併せてリンクしておくことをお勧めします。


【付記】

「クラウド型」ならば、容易に医薬品情報の「鮮度」を保つことができます。

それがわかった瞬間、一体いつの情報かもわからない「●●医薬品集」を片手に業務をしている現状が滑稽に思えて来ます。

だからこそ、PMDAはずっと前から「マイ医薬品集作成サービス」を推奨しているのです。

しかし、実際の薬剤師業務を考えた時、これとて満足のいくものではありません。

   結局の所、「痒い所に手が届く」情報源は自分で作るしかない。

それが私の出した結論です。

3.製剤情報

製剤情報を「引用」する

基本的な製剤情報ならば添付文書やインタビューフォームを見ればわかります。

しかし、下記の情報に関しては市販の書籍を参照しているのが実状だと思います。

・粉砕・脱カプセルの可否
錠剤・カプセル剤粉砕ハンドブック第7版 [ 佐川賢一 ]

・簡易懸濁法の可否
内服薬経管投与ハンドブック第3版 簡易懸濁法可能医薬品一覧 [ 倉田なおみ ]

・注射薬の配合変化
注射薬調剤監査マニュアル第4版 [ 山口県病院薬剤師会 ]

粉砕・脱カプセル・簡易懸念濁法の可否は「一つしか選択肢のない属性」なので、「ラジオボタン」か「ドロップダウン」をパーツに選択するといいでしょう。

ラジオボタン or ドロップダウン

※「-(△)」「✖(△)」のように評価が統一されていない場合、入院患者に対する短期処方ということを鑑み、当院では甘い方(△)を採用しています。

一方配合変化に関しては、注射薬名を「〇」「△」「✖」別に「文字列(複数行)」か「リッチエディター」に記載する方法が考えられます。

文字列(複数行) or リッチエディター

しかし、これだと多くの「検索ノイズ」を生じてしまいますので、PDFファイル(OCR処理なし)や画像ファイルをまず作成しておき、それを添付する方法をお勧めします。

あと、注射薬に関しては、輸液の混注容量情報や抗がん剤の調製情報なども登録しておくと重宝します。


書籍を引用する際の留意点

ここで避けて通れないのが「著作権法」に関する問題です。

不特定多数の人が閲覧できない仕組みになっているとはいえ、書籍のスキャンデータ(PDFファイル)を「クラウド型」に添付してスタッフ間で共有することは避けるべきでしょう。

しかし、だからといってこれらの情報が全く参照できない「クラウド型」なんてあり得ません。

そこで考えたのが、法に触れない「引用」の方法です。

    「引用」ならぱ問題はない。

よく耳にする話ですが、もちろん一定の条件は満たしておかねばなりません。

【条件1】(判例の条件)
引用する側の著作物と引用される側の著作物とが明瞭に区別して認識できること
(明瞭区別性)

【条件2】(判例の条件)
引用する側の著作物が「主」で引用される側の著作物が「従」と言えること
(主従関係要件)

このことからも、「クラウド型」に掲載するのは必要な範囲に留めるべきです。

例えば、粉砕の可否について記載する情報は「〇」「△」「✖」まで。

この記事でも触れた通り、「クラウド型」はあくまで「早引き」用の情報源です。

よって、引用元の書籍は最低1冊は購入する必要があり、詳細は書籍を参照するべきなのです。

更には下記のような条件もあります。

【条件3】(著作権法32条1項)
引用の目的上、「正当な範囲内」で行なわれるものでなければならない

【条件4】(著作権法32条1項)
「公正な慣行」に合致するものであること

「正当な範囲内」とは、①引用の必要性があるか②量及び範囲が必要な範囲内か③手段(引用方法)が適切かという意味ですが、これらは全てクリアしているものと考えます。

「公正な慣行」についても、出典を記載すれば問題はない筈です。

詳しくは、こちらの記事(他人の著作物を適法に「引用」する際のルール)をご覧ください。


【付記】

それでもスキャンデータは参照できるに越したことはありませんよね。

実は私、「クラウド型」でスキャンデータを「合法的」に閲覧しています。

その「からくり」をご紹介するのはまたの機会に・・・。

5.薬効情報

医薬品情報サイト(医薬品卸サイト)の利用

医薬品卸大手4社は、下記の医薬品情報サイトを通じて各種一覧表・同効薬情報・新製品情報などを随時提供してくれています。

SAFE-DI(アルフレッサ株式会社)
e-mediceo.com(株式会社メディセオ)
Click-MI2(株式会社スズケン)
ENIF D-pro(東邦ホールディングス株式会社)

会員登録は必要となりますが、これを利用しない手はありません。

具体的には、各コンテンツに登場する薬品の頁にそのリンクを貼っていきます。


リンクの貼り方

一覧表「抗がん剤一覧-注射薬-(2018年4月20日版)」(SAFE-DI)を例に、リンクの貼り方を解説していきましょう。

①「文字列(1行)」 ✖ 「リンク」

文字列(1行) & リンク

最もオーソドックスな貼り方で、下記のような仕上がりとなります。

抗がん剤一覧-注射薬-(2018年4月20日版)
https://www.safe-di.jp/data/gdata/qanda_content/alf_02_0308.pdf

やはりURLが違和感があるでしょうか?

②「リッチエディター」

リッチエディター

リッチエディターでハイパーリンクを用いると、随分とすっきりした仕上がりになります。

抗がん剤一覧-注射薬-(2018年4月20日版)


③「文字列(1行)」 ✖ 「リンク」✖「関連レコード一覧」 ⇐ おすすめ

文字列(1行) & リンク & 関連レコード一覧

ただ、①も捨てたものではありません。

「関連レコード一覧」をプラスすることで、同じ一覧表が貼付された薬品を自動的にリストアップしてくれるのです(採用中の同効薬がすぐ見つかる訳です)。

表示例

【付記】

③の方法は非常に重宝しますが、一つだけ「弱点」があります。

それは一覧表が複数(例えば一覧表1と一覧表2)になった場合、「関連レコード一覧」はどちらか一方の一覧表しか参照してくれないという点です。

よって当院では、一覧表1にはSAFE-DIの一覧表を、一覧表2にはe-mediceo.comの一覧表を貼るルール、更に一覧表3は予備枠とし、その3枠にも収まりきらない場合はリッチエディターに貼付するようにしています。


ID/PWはラベルで備忘録

医薬品情報サイトのリンクを使用する上で注意すべき点があります。

リンクを開く際にID/PWが要求される点です。

※PCまたはkintoneを起動後、リンクを初めて開く際に要求されます。

いざリンクを開こうと思ったらID/PWがわからない、では興醒めですよね?

なので、当院ではID/PWをすぐ参照できるように下記のようなラベルを貼っています。

ID・PW

こんなこともクローズシステムだからこそできる芸当です。

4.用量情報

医療関係者ゆえのメリット

・透析患者(HD・PD・CRRT)への投与量
・保存期CKD患者への投与量

上記の情報源としては、何と言ってもこれが定番ですよね?

透析患者への投薬ガイドブック 改訂3版 慢性腎臓病(CKD)の薬物治療 [ 平田 純生 ]

でも、実はもっと優れたものがあることをご存知でしょうか?

それは白鷺病院が提供する「透析患者に対する投薬ガイドライン」というサイトです。

会員登録制(無料)が必要となりますが、薬品別にページが分かれているため、「クラウド型」にリンクを貼ることができます。

内容はガイドブックとほぼ同一。

しかも随時更新されるため、ガイドブックに未掲載の薬品の情報も入手できる優れモノです。

以前の記事(【私が「クラウド型」を推す理由】 ⑤「唯一無二」だから)でも触れましたが、このサイトは医療関係者向けである以上、大手メーカーには利用できません。

けれど、皆さんは「クラウド型」を制作することで有用なコンテンツを獲得できるのです。

それ以外の情報源は以下の通りです。

・肝機能低下患者への投与量
⇒ 「肝機能低下時の薬剤使用ガイドブック [ 矢後和夫 ]

・小児への投与量
新小児薬用量改訂第8版 [ 岡明 ]

6.その他

高価値情報源の探求

日病薬より「医薬品情報業務の進め方2018」が公開されています。

こうした医薬品情報業務の「潮流」を踏まえた上で、高価値の情報源を探求することは意義深いことと考えます。

媒体によらず、薬剤師業務に役立つ情報は貪欲に「クラウド型」に盛り込んでいきましょう。

「これは!」という情報源はとりあえず頁末尾に貼り付けておきましょう。

そして体系化できそうなものはコンテンツとして独立させていく訳です。

当院では、製品サイトのFAQ(よくある質問)と薬剤師ノート(広島佐伯薬剤師会)のリンクを貼っています。


「地図帳」シリーズ

実際に「クラウド型」を運用してみると、医薬品集にはそぐわない医薬品情報の存在に気付かされることがあります。

具体的には下記のような情報ですが、当院では「地図帳」シリーズと称して、医薬品集とは別個のデータベースを作成しています。

■診療ガイドライン
□術前休止薬
■がん化学療法レジメン
■副作用情報
□中毒情報
□健康食品・サプリメント
□OTC
■病原体
※■:作成済、□:未作成

あと、超絶アクセスを集めた「日病薬e-ラーニング確認問題集」もね🎵

折角のkintone、医薬品集だけじゃ勿体ないってことです。
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